「マチネの終わりに」を読む - hazanyosi
2026/06/28 (Sun) 20:59:29
平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」を古本屋から買って読みました。恋愛小説でした。小生は恋愛小説は余り興味がないです。社会の問題小説かと勘違いしていましたが、平野さんは好きなタイプの作家なので最後まで読み終えました。
ギターリストの蒔野聡史とジャーナリスト小峰洋子の中年の男女の恋物語。これは事実をもとにして書いています。彼は序文で「人間には、虚構のお陰で書かずに済まされる秘密がある一方で、虚構をまとわせることでしか書けない秘密もある。私は現実の二人を守りつつ、その感情生活については、むしろ架空の人物として、憚りなく筆を勧めたかった」と。なるほどね。結局二人は悲恋で終るのですが、二つの結びつきは友情であったのか、愛であったのか、二人が惹かれ会った理由を個々に聞いて納得したそです。が、読者の小生は納得しませんね。二人はそれぞれ別の相手と結婚することになる訳ですが、どちらかと言えば愛でしょうが、それも性愛なのではないですか?少なくとも純愛でもなし、男女の友情にしては少しどぎついですね(笑)。二人の結び付きを邪魔する人も登場する人物も出て来るのですよね。この辺りがいかにも作り事めくのです。まあ読み物としては面白いですけど、小生には何かもう一つ食い足りない気がしました。これは2016年に毎日新聞社から出版された作品で、15刷まで出版されています。そんなに売れたのか、後でびっくりしましたが、むか~し原田康子さんの「挽歌」ってありましたよね。高校生の頃読んだのですが、あの類の恋愛(あるいは悲恋)小説ですね。個人的には平野啓一郎さんは好きなタイプの作家です。