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「海峡派」拝受 - hazanyosi
2026/09/20 (Sun) 12:54:21
「海峡派」第167号をご恵送いただきました。「海峡派」は昭和49年の創刊ですね。創刊時の森田定治さんらの世代の方はもういないのですね。小生はあの頃の方たちとの付き合いの方が多かったので何だか別の同人誌をいただいているような錯覚を覚えます。時代とはそういうものなのでしょうね。
小説では「危機を脱した私」(都満州美さん)に注目しました。これは「慢性硬膜下血腫」という病気との闘病記ですね。これは転倒して引き起こすものなのでしょうか?慢性とあるので、もともとそういう病気持ちだったのでしょうか。小生もある病気を持っているものですから作品とは関係なく他人の病気のことも気になります。患者と医者、看護師との人間関係、いろいろ小生にもあります。つい最近、医師とは喧嘩寸前までいったことがあります。「ヤブ!」と叫んでよほど病院を変ろうかと思い悩んだこともあります。細かく質問すると嫌がりますね。こちらは解らないから聞いているんだけど、相手は反発されているような感じをもつのでしょうか。「危機を脱した私」は誰にでもそのような危機は何らかの形でやってくるのですよね。そういう意味では作品を度外視して大いに参考になりました。こうして原稿をお書きになるまで回復されたのですね。危機を脱して喜ばしい事ですよ。
「あっち向いてホイ」(山田キノさん)はホラー小説でしょうか。掌編ですけど捨てがたいですね。もう少し枚数伸ばしたら面白く読める作品になるのじゃないですか。
詩の「隣人」(若窪美恵さん)にはびっくりしました。隣人がミャンマー人だったり中国人、カンボジア人・・・ああ、もうそこまで外国人んが住んでいるのですか。小生が住んでいるところにはまだ一人もいなせんが、年寄りが亡くなってだんだん空き家も出てきているし、そろそろそういうシェアハウスになるのかな?ちょっと怖い気がします。「パパさん、ママサンコンニチハ」なんて外から入って家に上られたらちょっとヤバイ・・・。隣人はやはり日本人がいいですよね。





「全作家」拝受 - hazanyosi
2026/09/13 (Sun) 11:31:39
「全作家」128号をご恵送いただきました。今号も掌編と短編がシンプルに掲載されていますね。短編にはほとんど読めるような作品はありませんでしたが、「女優の執念」になぜか関心を持たされました。はっきり言って他人に読ませるには文章の整理が欲しいですね。残念ながら浅薄です。
掌編にはいい作品がありました。本間真琴さんの「お墓参り」は秀逸ですね。お母さんからだらしない大叔父が縛り上げられて喚くその時の視線が真亜子の脳裏に残っていて、大叔父のお墓に目が行った時、その時の視線が彼女に向けられたような気がしてさりげなく手を合わせたであろう姿が読者に想像できます。
森田髙志さんの「目の前」も秀作ですね。彼はかつて第七期「九州文学」に在籍していて、一緒に勉強したこともあるのですが、うまくなりましたね。特に心理描写に進歩の跡が見受けられます。安川電機九州文学賞でも後一歩のところでしたよね(佳作)。
吉岡昌昭さんの「もやしの事」も地味ながらいい作品です。少しエッセイ的になり過ぎた? でも、奥さんを介護しているということは本人からも聞いていたし、人間味あふれる好編ですよね。同人雑誌会議九州大会(10月18日)では久しぶりに先輩にお会いする約束をしています。
「季刊遠近」拝受 - hazanyosi
2026/09/06 (Sun) 20:53:27
「季刊遠近」第94号を拝受しました。知り合いの難波田節子さん、健在ですね。エッセイを発表なさっています。エッセイというか、書評ですね。勝又浩さんの「短歌・小説・日本語・日本文化論のためのノート」という長いタイトルについて持論を述べられています。タイトルを見ただけで小生などは逃げ出しそうになるのですが、結構深読みされています。彼女はもう90歳前後のおばあちゃんです。自宅を出て施設に入られているそうですが根性が違いますね。尊敬します。
小説では浅利勝照さんの掌編「漂流」がよかったですね。緑内障の手術(片目)を終えた風俗店の勤める40過ぎの女性の視点で世辞を眺めたストーリーです。少しひねくれた感じもしますけれども、ある意味ではまともな感じも受けます。ラストの「いいしれない不安が押し寄せてくる。里子はなぜこんなところを歩いているのかわからなくなってきた」というフレーズがいいですね。こんなところとは中学を卒て、普通の職場就職したが長続きせずに、風俗店で男のサービスに翻弄されながら生きている自分の人生を振り返った反省なのでしょうか。頭上の木の枝にとまっているカラスにまで睨まれている自分がどうしょうもない哀れさを浮き彫りにしていて感動させられます。「巫女の母子」(塚越淑行さん)は常連で創りもうまいのですが、リアリティーを感じませんでした。内容が冗漫的になっている気がします。風俗作家のような、プロの書き手のような、こういう作品を好む人もいるでしょうが、小生の好みではありません。好みで評するのはどうかと思いますが、最終的には好みの問題になっちゃうですよね、作品の評は。えっ、違います?
「あかきの」拝受 - hazanyosi
2026/09/04 (Fri) 09:48:54
山口県宇部市で発行されている「あかきの」第14号を拝受しました。素晴らしい同人誌ですね。
巻頭の木澤千さんの小説「人を捨てる」が好編です。木澤さんは掌編のうまい書き手でしたが、今回は80枚の中編にチャレンジされています。タイトルを見て「ん?」と驚いたのですが、確かに人を捨てるハナシです。ケースワーカーの川嶋杏子の視点から自分の名前すら名乗らないホームレスに寄り添うヒューマニズムの心が作品には流れていまして、読み応えのありました。善良なこのケースワーカーに対して福祉事務所の所長と主事は政府からの「保護費の適正化」という名目で保護費の削減を職員に厳命するんのですね。何のことはない、本人は出世だけが目当てで本当に保護を必要とする人まで切り捨てようとするのです。ある日、50歳前後の女子ホームレスのうわさが福祉事務所に集まる老人たち口から杏子の耳に入り、杏子はそのホームレスを捜してやっと遇え、事情を訊き出そうとするのだけれども女子ホームレスは自分の名前さえ語ろうとはしない。杏子はそれでもあきらめずに彼女と接触をはかって何とか助けたいと必死で活動するのだが、所長と主事はホームレスを強引に車に乗せて他の町に捨ててしまうのです。生活費を自分の町から出させないためです。しかし、女子ホームレスは再び戻ってくるのです。杏子はケースワーカ―の立場から彼女を探し求め、やっと口を開いてくれるまでになるのですが、またまた所長と主事は女子ホームレスを車に押し込んでよその町に捨てに行くのですね。今度は杏子も強引に車に押し込んで行く訳です。杏子も同罪にしたい訳です。杏子は車の中で激しく抵抗して止めてくれるように頼むのですが無視して遠くへ運び、女子ホームレスを捨てるのです。杏子はそのことから精神的に病となって事務所を休んでいるうちに新聞で女子ホームレスが死亡していることを知り、自分も同罪じゃないかと責め、ケースワーカ―を辞めて転職する。一方の所長と主事はその功績から町の合併と同時に栄転するというアイロニーを描いています。所長は徹底的に非人間的に描かれている反面、主事は中間的人物として描き分けられていましますが、本質的には主事も所長も同じ穴のムジナということでしょうね。人間には(とくに日本人)この中間的な人物が多いのですよね。寄らば大樹の陰、というのでしょうか、善玉、悪玉は一応そこに置いておいて、この中間的な人物を主人公にして描くのもまた面白いと小生は思います。起承転結が鮮やかな良い作品です。
「アビラ」拝受 - hazanyosi
2026/09/02 (Wed) 21:33:08
後藤光治さんの個人詩集「アビラ」27号を拝受しました。彼の作品は門外漢の小生にも胸に響くものを感じます。「エリーゼのために」がそうでした。この作品は作者の姉のことを書いているのですが、なぜか小生の姉とダブってホロリとしました。小生の姉も早逝しました。やさしい姉でした。小生の幼い頃にひらがなを教えてくれた記憶がよみがえってきたのです。よく歌を口ずさんでいました。「エリーゼのために」だったような気がしたのです。
「ルーアンの復讐」拝受 - hazanyosi
2026/08/28 (Fri) 21:01:36
井本元義さんから単行本「ルーアンの復讐」をいただきました。ご承知のように「ルーアンの復讐」は第19回のまほろば賞を受賞した作品です。同人誌「海」でも読みましたが「文芸思潮」では更に書き加えて見事な作品に仕上がって感動しました。井本さんのこれまでの作品では最高ですね。単行本には「ルーアンの復讐」の他には「暴走の海昏ければ」と「千の夕焼け」(いずれも「海」に初出)と「菜の花」(文芸福岡)が掲載されています。「千の夕焼け」もいいですね。「菜の花」は井本さんが「新潮新人賞候補」になった後のことを書かれています。井本さんのその頃の活動情況を知ることができます。仕事の関係から彼も一時書くことを中断していたのですよね。小生もそうでしたが仕事と書きことはなかなか両立しませんよね。特に彼は医療関係の会社の社長でしたから小生のような普通のサラリーマンとは少しちがいますよね。70歳過ぎてから再び筆を執ったらしいですからよく頑張ったっですね。特に文章がいいですね。中断していたとは思えないくらい重く光っています。井本作品には会話が少ないですよね。近作ではまったくない作品もありました。会話を少し取り入れればもっと柔らかくなるような気がします(文章がやや硬いかな?)。でも、丸山健二は丸山健二文学賞を募集した時、会話の入った作品はそこで落選だ、と書いていたことがありましたから会話を求めるのもよしあしかな? 小生は会話があった方がいいと思っていますが、皆さんのご意見はどうなのかなあ・・・・?
(文芸社発行 定価1,800円+消費税)
「照葉樹]」拝受 - hazanyosi
2026/08/26 (Wed) 10:21:24
「照葉樹」第二期30号を拝受しました。通巻41号、これが最終号だそうです。最終号とは寂しいですね。主宰・水木怜さんの後を継ぐ人もいないのでしょうか?若い人が同人誌離れ、というか文学離れをしていますよね。まさに老人誌となり下がった経緯がこういうところにも表れていますよね。これはどこでも同じことが言えるのではないですか。今後、同人誌はこういう運命を辿ると予想されます。この近辺でも長い歴史をもつ「長崎文学」や「佐賀文学」がそうでしたよね。「九州作家」もあるようなないような・・・。もちろん経費の問題もあるでしょう。価値観の違いもあるでしょう。残念ですね。小生が選考委員をさせられていた頃、水木さんは第二回北九州文学協会文学賞を受賞されましたが、それ以来の知り合いで、いつも欠かさず「照葉樹」を送って下さっていました。彼女はピアノの演奏者でもありまして、福岡ドーム(当時)などで演奏されたことがあり、バイタリティーに富んだ人のように見受けましたが、年齢には勝てないですよね。小生と同じ年代の方です。長い間、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。ゆっくり養生なさって下さい。

清張を読む - hazanyosi
2026/08/16 (Sun) 09:34:02
古本屋(もったいない本舗)から取り寄せた松本清張さんの文庫本をずっと読みました。清張さん、すごいですね。そして博識。純文学、エンター(推理小説)、歴史小説、考古学、政治・・・これほど幅広く書いた人は他にいないのでは?どれも人間を捉えていても白いですね。改めて清張さんの凄さを実感しています。今「紙碑」「途上」「夏島」を読み終えて「信号」に読む進んだところです。特に「信号」は同人雑誌の仲間が描かれるところです。ここでもしっかりと人間を凝視しています。清張さん読み出したらやめられません(笑)。文庫本はインターネットで購入すれば安く手に入るので助かります。この辺の古本屋で買っても大した違いはありませんもんね。インターネットだと本当に便利です。新刊を買うこともなくなったし、現状に満足しています。
さて次の作品、たぶん小生にとっては最後の挑戦になることでしょうが、地元のある賞に応募してみます。これまでは余り興味も湧かなかったのですが、最後に落ち着くのはやはり地元ですかね。八幡は第二の故郷ですから八幡にちなんだものを書き上げています。今月末が締め切りなので急いでいます。出来栄えは何とも言えません。小生の思い出の中の一篇です。
そろそろ小生も「筆じまい」の時期になりました、
第20回「まほろば賞」 - hazanyosi
2026/08/14 (Fri) 09:55:12
第20回の「まほろば賞」が決定したそうです。どの作品が受賞したか分かりませんが、「転炉爆発」(波佐間義之作)は「五十嵐勉賞」に内定の通知がありました。「まほろば賞」には届かなかったということですね。残念ですがもう少し推敲が必要だったと思いますとは筆者談。三回候補になって三回失敗。それが人生と心得ておきましょう。神よ仏よ、後一回だけチャンスをくれたまえ! 四度目の正直を目指します(笑)。

※4度候補になると「まほろば作家賞」というのがもらえるそうです。教えてくれる人がありました。ありがとうございます。
「オモニの壺」を読む - hazanyosi
2026/07/22 (Wed) 20:51:37
病院からの帰りに図書館に寄ったら、図書館で無用になった本を無料で譲渡していました。何回かもらったことがありましたが、今回はたまたま立ち寄った日に行なわれていたのです。もうほとんど小説は捌けていたしたが、残った本のなかから「オモニの壺」と「ねむい幸福」(有吉玉青)の二冊をもらって来ました。で早速「オモニの壺」を読んだわけです。在日韓国人の成充植(ソン・イュン・シク)という作家が書いたものです。この方は1941年に渡日したというから小生が生まれる前に韓国からやって来た在日の方で、明治大学を卒業されています。かなり年輩の方でしょうね。文章もしっかりしているし、純文学ですね。在日作家といえば鷺沢萌という方がいましたけど、この方も優れた作品を遺していますよね。彼女は40何歳かで自死しましたけど、文章表現は大いに参考になりましたが、「オモニの壺」の作者の文章も参考にさせてもらいたいくらいです。作品はあと三編ありますのでこれからまた読みます。タダでもらったので得をした気持ちで読めます。買いたいと思っても手に入らない書物ですし(1985年の出版)、売れたような形跡もないのでどこの古本屋を探してもないでしょうよ。