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フォークナーを読む - hazanyosi
2024/02/21 (Wed) 10:42:54
フォークナーの「響きと怒り」を読みました。が、さっぱり・・・?訳者の解説を読み、付録を読み、やっと少しだけ解ったような分からないような・・・難解です。これはサルトルやカミュに認められてノーベル文学賞になったんですって。時間や空間を大胆に組み替えたり、それによってまったく新しい世界観を提示することは小説でなければできない手法、この特権を生かして創造的な小説を作った、のが受賞の理由のようですね。分からん分からん・・・。
要するに小説は同じ事件の設定でも視点を換えることによっていくつもの作品が描ける、ということでしょうか。それはそうですよね。ちょっと違うけれども日本でも芥川龍之介の「藪の中」がそうだったですよね、小生の記憶に違いがなければのハナシですが。 或る事件を描いてAとBの証言の食い違いがそれぞれの視点で描かれていまして、これはどちらかが嘘でどちらかが真実なのでしょうが、こういう事件とは違った日常の生活をそれぞれの視点でフォークナーは章ごとに描いたということのようです。
同じフォークナーの作品でも「熊」はアメリカの時代の変遷を森の中に住む熊に託して描いていて素直に面白かったです。




「神風特別攻撃隊と太平洋戦争」拝受 - hazanyosi
2024/02/14 (Wed) 10:31:12
前「全作家」編集長で「文学街」同人の吉岡昌昭さんから著書をご恵贈いただきました。これは評論で、彼が「金澤文学」や「文学街」に寄稿した平成十年から令和二年までの作品をまとめたものです。戦前戦後のことをよく調査しています。「大和魂とは何か? 愛国心とは何か?」そう聞かれるとリベラル派の小生は一言では返答に困って考え込んでしまいます。思わず「大和魂も愛国心も見たことがありません」と言ってしまいそうです。正直「大和魂」はいざ知らず、「愛国心」を持たない人はいない筈ですよね。ただ、軍備を増強したり核武装したりすることとは意味が違いますけど、そういうことこそ「愛国心」だと言われる方もいらっしゃいますよね。しかし平和外交も「愛国心」の現われですよね。この辺が難しいんですよね。
そういうことを吉岡さんは問題提起しています。
ウクライナとロシア、イスラエルとハマスの戦争、それに加えて戦争屋のアメリカ、ならず者の北朝鮮・・考えさせられますよね。
これから先、日本はどうなって行くのでしょう?
「絵合せ」第七号発行 - hazanyosi
2024/01/31 (Wed) 12:45:00
福岡市西区で発行されている文芸同人誌「絵合せ」第七号が発行されました。後藤克之さん主宰の同人17名の新しい同人誌です。
なお、同誌では同人、購読会員を募集しています。詳しくは発行所までご連絡下さい。
℡・FAX 092-834ー7871
テ819ー0042 福岡市西区壱岐団地140ー9

第七号目次
巻頭言 時には波を立てる・・・・・・後藤克之
随筆  小さな幸せ・・・・・・・・・末次鎮衣
    コンニチハ、ノスタルジー・・見良津珠里子
小説  その日の釣り人・・・・・・・波佐間義之
    セラミックスの恋・・・・・・川埜邉慎二
    あかかべ怨念・・・・・・・・笠置英昭
    私の記憶・・・・・・・・・・蓮見夏
    男として・・・・・・・・・・後藤克之
その他 同人歴代掲載作品・書評報告
    表紙絵(前野まつり)
    定価500円(税込)+送料200円
    
    今号も充実した内容となっています。

    
    




Re: 「絵合せ」第七号発行 - ごとう
2024/02/13 (Tue) 20:42:23
「絵合せ」第7号、紹介いただき、ありがとうございます。皆さまのおかげで無事期日までに完成しました。
今回も個性豊かな作品ばかりです。
「絵合せ」7号を読む - hazanyosi
2024/02/02 (Fri) 15:57:28
後藤克之さんの巻頭言はいつも頷かされますね。今号もそうです。時に波を立てることは必要なんだ、自身を刺激することによって進化するということでしょうね。

随筆「小さな幸せ」(末次鎮衣さん)を読んでそのイメージから「陽だまりや 幸せ囲む 冬の庭」という句を作りました。また「コンニチハ・ノスタルジー」(見良津珠里子さん)から「父の日の 耳に残れる 咳払い」 拙句ですけど、二人の随筆は小生の胸に影響を与えてくれました。

小説、「その日の釣り人」 荒れ狂った中学生が社会問題化していた頃を思い出しました。マスコミはいろんな社会問題の真実をもっと報道して欲しいですね。

小説 「セラミックスの恋」 初めての登場、面白いですね。大人の恋愛ですか、渡辺淳一の印象を受けますね。文章も滑らかで澱みがないですね。約束通り二人が一緒になれたらいいですね。男の妻との離婚の原因は何か? 女性の側から見たら少し不安もあります(笑)。

小説 「あかかべの怨霊」 城井城の鎮房が黒田長政に騙し打ちに遭い、家臣たちまでもが合元寺で黒田藩に皆殺しされ、その怨念が壁を塗り替えても塗り替えても血の色に染まろという伝承が小説化されたもの。口承文学ですね。口承文学は志村有弘先生も研究なさるようですね。

小説 「私の記憶」 作品としてまだ完成されていませんね。推敲が足りないのと構成をしっかり立てて欲しいです。読者に何をどう伝えたいのか、見えてきません。今後の課題としてしっかり書き込んで(最低十回)欲しいです。小説は自由に創作する楽しみがある反面、他人に読んでもらえる姿にするということも作者は考えていなければなりませんね。

小説 「男として」 文章力はすぐれていますが時代背景が説明されていないので、読者は苦労します。これは古代の人間を描いているものと想像で読みましたが、難解ですね。と言うか、イメージとしてしっくりきませんでした。例えば古代の頃に自分のこと「僕」と言ったでしょうか? 文字もない頃だったでしょうから漢字はもちろんまだ使える時代ではなかったでしょうし、仮に言ったとしてもこの場合は「僕」ではなく「ボク」にした方がいいのではなかったですか?
もしかしたら三人称で書いた方がリアリティがあったのでは?
確かに面白い捉え方だと思いますし、何か現実を忘れさせてくれて心にほころびが感じられますね。発想として申し分ないのですが、結果としては賛否両論があると思います。あえて火中の栗を拾うつもりで波を立てました(笑)。



Re: 「絵合せ」7号を読む - はざまかんいち
2024/02/03 (Sat) 09:30:01
「男として」(後藤克之さん)は労作ですね。これを読みながら私は園山俊二という漫画家が描いていた「はじめ人間ギャートルズ」を思い出しました。氏はもう亡くなっているようですが、面白かったですよ。記憶がはっきりしないのですが、その時に自分たちのことを「わっちら」と言わせていたように思います。僕→わっち 父親がマンモスをぶった切って子供たち(わっちら)に食べさせる場面があったように覚えています。マンモス一匹仕留めればあの時代ですから一年間は遊んで暮らせますよね。あのマンガ、週刊誌に連載されていましたのでよく読んでいました。世知辛い世の中の一幅の清涼剤的な役割を果たしてくれていました。「男として」もそういう雰囲気があっていやされます。もう少し微細に「らしく」描かれたらもっともっと素晴らしい作品になって注目を集めるのではないでしょうか。

一人称・・・私・僕・我・自(自分)・吾・余・わっち・己・こち・おん(男性お場合)・めん(女性の場合)・臣(おんー偉い人の場合だが一般にも慣用)・上または下(位で表す)・某・手前・こちとら・・・・
「季刊遠近」拝受 - hazanyosi
2024/01/26 (Fri) 21:54:19
横浜市で発行されている「季刊遠近」第85号を拝受しました。小生は読者会員みたいになっているのです。いろいろ感想を送ることで繋がってしまいました。同人誌にかぎらず読むのが面倒になる時もありますよね。いい加減なことを書いて送る時もありましたが、まあ小生の感想などアテにはされていないでしょうが、毎号一言触れてやりますと感謝されます。同人誌を出したことのある人には分かってもらえるかな、この気落ち。やはり礼状だけでもうれしいですよね。だから小生はどこのどの誌に対しても同じ気持ちでいます。なかなか縁は切れそうにありませんね。
さて、今号は小説よりもエッセイが充実していました。4編ありますが四人とも女性で文章力もありますね。なんか手料理を食べさせてもらったような、さわやかな読後感がしました。とくに小松原蘭さんの「星」は掌編小説にしてもいいですね。かつての韓国のソール勤務の父親と同居して不安におそわれた生活体験が素材です。父親の仕事が忙しく、一人ぼっちにされた時の、見上げた星に淋しさを語りかける娘の思いが印象的でした。
小説では「出稼ぎ運転手」(浅利勝照さん)が面白かったです。「我満さん」の描き方は秀逸です。
「龍舌蘭」拝受 - hazanyosi
2024/01/20 (Sat) 21:26:44
宮崎県で発行されている「龍舌蘭」210号を拝受しました。詩も小説もそれぞれ力作です。中でも詩の「納戸」(後藤光治さん)に目が引きつけられました。というのも「納戸」というタイトルで小生も作品を書き始めているのです。「龍舌蘭」の「納戸」と雰囲気はほぼ似ているのですが、小生のは種違いの「姉と弟」のできごとで、格式のある「納戸」ではありません。その「姉と弟」が大きな部屋もなく貧しいゆえに一緒に納戸に寝ることになり、お互いに成長したらどうなるかという実験的な作品です。
まあ、それはそこに置いておくとして、同じ宮崎県で発行されていた老舗「遍歴」が80号で休刊になるそうです。知り合いの同人もいましたが、その方たちは「龍舌羅」に入る事になるのでしょうか。知った同人誌が休刊になるということはさびしいですね。やはり高齢化のせいでしょうか。
詩人、富松良夫さんの生誕百二十年のことが報告されています。不自由な身体で素晴らしい作品を遺されているそうです。小生は直接は知りませんが、第二期の「九州文学」にもそういう同人がいられましたね。すぐには名前を思い出せませんが、この方をモデルに第二期では葦平さんが、第七期では暮安さんがそれぞれ書いていましたね。

小説では「彼岸」(野々上万里さん)が甘さはあるものの読んで面白かった。昔の恋人が年老いて病院で出くわし、懐古するというお話。一緒になるために貯めていたカネを男が女に送り、その金で指輪をかった女が彼が死んでからお墓参りし、指輪を石塔に掲げて「今度生まれ変わる時にはこの指輪を目印に私を探してね」と呟くところで終る。女性のせつなさはよく描かれている。











「海峡派」拝受 - hazanyosi
2024/01/16 (Tue) 20:48:13
「海峡派」第159号を拝受しました。次号で160号になるのですね。小生も長いお付き合いをさせていただいております。ありがとうございました。
かつての発行人でいらっしゃった木村和彦さんは昨年お亡くなりになったのですね。野間宏先生を介して木村さんとはお付き合いさせていただいておりました。木村さんは「解放文学賞」を受賞されましたよね。何回目かは忘れましたが、その時の選考委員の一人が野間先生で、野間先生は「新日本文学賞」の選考委員でもあったのです。それで野間先生が北九州にお越しになった時に木村さんのことを耳にしたのでした。直接お話したこともありました。お互いの出版記念会の時に顔を会わせました。木村さんはハーモニカの上手い人でもありましたね。両方の出版記念会で聞かせてもらいましたよ。謹んでご冥福をお祈りします。

今号、「バネ指」(若窪美恵さん)作品が注目ですね。これまでの彼女の作品とは違った力強い作品です。「バネ指」とは、何かを長時間握った時に自由に開かなくなる時の指のことらしいですね。餅つきで杵を握った時などで小生は経験があります。それを鉄製品などの鍛造の仕事でそうなった若い男の心境と職場の人間関係を描いています。盛り上がりが小さいけど清々しい描写はすばらしいです。最後の、職場の男女が結びつきそうな場面で切っているのは読者に後を委ねるということでしょうか。
その他では「難を逃れた私」(都満州美さん)が本人の(と思われる)ガン闘病記が胸を突いた。作品として昇華していないという意見もあるかもしれないが、その生々しさが読者の胸を捉えて離さない。好編だ。

能登半島地震 - hazanyosi
2024/01/07 (Sun) 10:42:35
元日早々びくりしましたね。まさかまさか・・・、もうまさかというサカは日本にはありませんね。地震の合間に飛行機事故があったり火事があったり・・・(悲)。
そういえば同人誌でお付き合いをいただいておりました「北陸文学」が気になります。荒川義清さんという主宰者と懇意にさせてもらっていたのですが、彼が他界してからつながりは細くなっていました。後輩たちが後を継いで発行していることは知っていました。発行所は金沢市になっていたからたぶん大丈夫だとは思いますが、影響はなかっただろうかと気を揉んでいます。
小生が第七期「九州文學」にいた頃、「北陸文学」は小生たちの前の回に「富士正晴全国同人雑誌大賞」を受賞していました。同人全員で表彰式のある徳島県三好市に押しかけたということも聞いておりました。あの頃は勢いが良かったのですね。小生たちとは良きライバルでした。
皆さん、ご健在であることを祈っています。



『量子の母」を読む - hazanyosi
2023/12/31 (Sun) 10:00:46
第16回「銀華文学賞」の最優秀作の「量子の母」(菊野啓氏)を読みました。量子というのは原子よりももっと微細な世界を抽出することができるらしく、それによると人間の精神エネルギーは死滅することがなく、何らかの形で死者を蘇らせることができるという設定のもとに物語を紡いでいるのですが、これは平野啓一郎の「本心」のVF(ヴァーチャルフィギア)と同じでありますね。量子とVFが違っただけでアイデアの盗用とまでは言いませんがAIで創られたものですからきわめて酷似しています。それに選考委員たちは誰も気づいていないで、まったくの新しい方法で創造されているとか何とかベタ褒めしていられるが、問題ありですね。「本心」をヒントにして書いたというのであればまあ許せるでしょうが、「量子の母」も「本心」に登場する「母」も設定から性格まで同じなんです。これは盗用と言われても仕方ない気がします。皆さんも一度読み比べてみられてはいかがでしょう? もっとも「本心」は新聞(西日本)に連載されたくらいですから長編になります。単行本は文春から21年5月に発行されています。
こういう問題が出てくると面白くないなあ・・・。
優秀作では「孤高のマタギ」(原口賢治氏)は読み応えがありました。少し単調ですが、これが最優秀作でよかったかなと思います。


第十六回「銀華文学賞」 - hazanyosi E-mail
2023/12/29 (Fri) 14:07:49
「文芸思潮」第90号に第十六回「銀華文学賞」の最終発表が行われています。関係者では「落魄の森」(笠置英昭さん)、「凍心」(波佐間義之さん)が佳作に入っていました。が、斬新さが不足ですね。斬新さとは何か? 苦悩でしょうね、作者の苦悩が足りなかった。魂を込めずに安易に手放したということになるのでしょうか・・・・反省はんせい。
でも、もう応募しません、この十年で力の衰えを知ると波佐間さん(談)。

同誌の「同人雑誌評」(評者・森村和子さん)では「絵合せ」6号から「どん底という名のbar」(野沢薫子さん)と「ままのたね」(岬龍子さん)の作品が取り上げられています。こちらは順調ですね。来年は全国同人雑誌賞の候補にノミネートされるようお祈ります。どうぞ頑張って書いて出して下さい。
本年もお世話になりました。つたない文章を読んでくださってありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いします。