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「照葉樹」拝受 - hazanyosi
2026/03/15 (Sun) 10:22:28
「照葉樹 二期 第29号」をご恵贈いただきました。こちらもよく頑張っていらっしゃいますね。同人も11名。まとまりやすいでしょうね。通巻40号になるのだそうです。確か最初は二人でやっておられたように記憶していますけど、相棒の方との意見の食い違いで一期を畳んでから一般に門戸を開かれたようでした。間違っていたらごめんなさい。
今号では主宰の水木怜さんの「ストーリー・中」がもっとも詠み応えのある出来栄えでした。これは連載ですが、単品としても読めます。連載ではなく連作と言った方がいいのでしょうか。自分史的な作品で、自分の周囲の人間像がリアルに描けています。主人公の明子とその夫、子供、叔母、伯母、伯父等が乱れた糸をつむぐように活写されています。まだまだ続くようですから単行本になされてから読んだらまた格別の味わいがするのではないでしょうか。楽しみですね。




3月12日の西日本新聞の「西日本文学展望」(評者・茶園梨加先生)には「絵合せ」13号から「転炉爆発」(波佐間義之さん)と「忘れじの色」(後藤克之さん)の二作品が取り上げられていました。主宰の後藤さんに敬意を表したい思います。まだ生まれて四歳余り、これから更に発展をめざして頑張ってくれると期待しています。全国同人雑誌賞、まほろば賞、いただきたいですね。「絵合せ」では常時同人を募集しているようです。同人費(年間2、000円)、掲載費(原稿用紙400字一枚100円)と驚くほど格安だそうです。文学に興味のある方はメール gotokatsu24@gmail.com へご連絡をください。初心者大歓迎とのことです。


「あかきの」拝受 - hazanyosi
2026/03/04 (Wed) 10:31:14
山口県宇部市で発行されている「あかきの」第13号を拝受いたしました。手作りの温かみのある同人誌です。
今号も木澤千さんの掌編連作「ひぐらし亭春秋」が掲載されていまして、10回目になるのですね。小生はこの連作のファンでいつも感動して読んでいます。古本屋の亭主のさりげない日常をたんたんと描いていて、どこがどうのという誉め言葉もないのですが、気負いのない軽いタッチの物語に強く惹きつけられるのです。作者の等身大の身辺が投影されていて心に沁みるのです。平凡な私小説と言ってしまえばそれまでですけれども、何か味がありますね。今回は「秋の夜長の合奏会」と銘打って擬人法で描かれています。虫たちとの会話が可愛いいですね。『捨てる!』本を捨てられなかった話」も擬人法を使って読ませます。これはこれまでになかった手法ですね。古本屋に鈴虫や松虫、コオロギらが集まって来ては合奏するハナシ、捨てられることになった売れ残りの本との会話で物語を紡いでいます。まさに古本屋の亭主ならではの発想で、児童文学としても通用する作品、芸術至上主義と言ったらいいのかな、心温まる作品でいた。
同作者の随想「或る本の記憶から」は掌編連作とは違って世相を凝視したリアルな作品になっています。今の高市政権、そしてかつての安倍政権を重ねて日本の将来を危惧した見事な切れ味をみせています。まったく同感に思います。これから日本はどのような道を辿るのでしょうね。軍国主義に進むのではないかと不安と危惧を感じますね。同じ自民党政権でも田中角栄さんたちのようにしっかりと憲法をタテに戦争を断固拒否してくれる人ならいいのですが、安部も高市もどうも胡散臭いところを感じますよね。自衛隊が海外派遣できるようになった段階からすでに憲法の記す道から外れていますよね。殺傷能力のある武器を売って日本の経済力を高めることにどれだけの人が苦しむのか、文学を愛する者の一人としていかがなものか、と平野啓一郎さん同様に憂慮しますよね。ミサイルの前に文学は無力なのでしょうか。石川淳の「マルスの歌」もう一度読んでみたいです。「勝って来るぞと勇ましく・・・」の時代はもう終わったと思っていたのですが、またいつか来た道へもどることがあってはならないと思うのですが・・・。
随筆、野村英昭さんの「私の老々介護②」も考えさせられました。これは実際のことでしょうね。それだけに身につまされます。いつか自分たちもこのような経験することになるのだろうか、と思えば他人事とばかりおもえませんね。
「アビラ」拝受 - hazanyosi
2026/02/28 (Sat) 21:48:04
宮崎市の後藤光治さんより個人詩誌「アビラ」25号をご恵贈いただきました。彼は「龍舌蘭」の同人でもあるのですが、彼の「納戸」という詩から小説のイメージをいただいて、その事を「龍舌蘭」の発行責任者にハガキを出したことから個人詩誌を送っていただくようになったのです。個人詩誌を出す人は珍しいですね。小生も若い頃「風来坊」という個人誌を出したことがあったのですが、3号までしか続きませんでした。この個人詩誌「アビラ」は25号なんです。すごいと思います。彼の詩は読みやすいし、感性が小生と似ているのかな、ストンとイメージが胸に入ってくるのです。飾り気もないし、言葉も普通の言葉なんですね。学校の先生だったらしく生徒たちの同窓会に出た時の教え子たちのことを詠んだ作品「黙禱」が今号に掲載されています。恩師側からみた教え子たちの変わりようですね。恩師よりも若くして物故者になった教え子に焦点が当てられています。作品の中に流れているのはヒューマニズムです。短編小説と言ってもいいかな。いい作品です。
作者にはまだ一度もお会いしたことがないのです。
九州・沖縄同人誌傑作選 - hazanyosi
2026/02/16 (Mon) 09:12:19
「九州・沖縄同人誌傑作選」其の三が其の一、其の二に続いて出ました。これは花書院さんのご好意によるものと理解しています。出版費タダで出してくれました。其の三は514ぺージの大冊です。一冊の定価は800円(其の一、其の二は各500円)送料200円ですから求めやすい金額ですね。なお、二冊以上お買い上げの方は送料は花書院さんがサービスして下さいます。同人誌で活躍されている者にとってはありがたいですね。つよ~い味方を得たような感じです。今までにない企画ですね。これが長く続くことを小生は願っています。売れると後また続けてくださるようですので協力したいですね。
「全作家」の知り合いに贈呈していましたら、九州が羨ましいといって二冊注文してくれましたよ。ほんと、こういう企画してくださるところは全国どこを探してもないですよね。社長の中西さんにそうメールで伝えましたら「おだてないで下さい」とのご返答でした(笑)。いやいや、本当ですよね。「HP同人誌案内」の協力だそうです。小生も其の三に参加させていただきました。記念になります。花書院さん、ありがとうございました。
なお、其の一は売り切れだそうです。
其の二、其の三は在庫あり。
代金は後払いで構わないそうですよ。

花書院 ℡092-526-0287 FAX092-524-4411
    メルアド nakanisi@kijima.p.co.jp
 
「季刊遠近」拝受 - hazanyosi
2026/02/11 (Wed) 13:21:04
「季刊遠近」第92号をいただきました。ありがとうございます。ここの同人は13名で年4回発行。頑張っていらっしゃいますね。同人のレベルも高いですね。
今後では「いいこちゃんの音」(久遠十子さん)が読み応えがありました。何よりも無駄のない簡潔な文章に惹かれました。ストーリーそのものはそんじょそこいらにあるハナシです。「私」が中年の女同志でフリーマーケットに参加し、その近くで同じくフリマに参加して店を開いている青年と目が合って帰りに食事に行き、また会いたいと思う「私」を青年は無視して去っていくと言う単純なもの。「私」はバツイチで、何カ所かに元夫の幻をみて在りし日のことを思い出してはセンチメンタルになる。実はその元夫も子供を連れてフリマのある公園に来ているのだけれども相手は気付かずに去ってしまう。家に帰っても空虚さに襲われるばかりで充たされるものは何もない、という虚無を描いたものですが、「私」のような生き方をしている人、案外多いのかもしれませんね。この作者の作品は余り読んだ記憶がないのですが、今後期待できますね。「私」と同様の中年女かな?
「忘恩の徒」(塚越淑行さん)は書き慣れた文章で読みやすいし、面白いのですが感動するものがありませんね。アパートに越して来た老人と少年(中学生)の交友録みたいなものです。少年の視点が作者の視点になっているのが気になります。「俺」の発想が少し大人びているせいでしょうか?
知り合いの難波田節子さんはもう九十歳前後になるのでしょうか。連載「思い出すまま(五)」はこれで終ったのでしょうね。施設に入られたようなことでしたがよく頑張ってお書きになりましたね。ご苦労様でした。施設のことをまたお書きになって下さい。
コラムの「サンゾー書評」が面白いです。歯に衣着せぬ評が納得できます。今号から「新潮」みたいな中央誌まで範囲を広げられたたみたいですね。大いに参考になりました。
「絵合せ」発行 - hazanyosi
2026/01/24 (Sat) 21:56:25
「絵合せ」第13号が発行になりました。表紙絵は「とかげなお」さんに変わったみたいですね。シンプルなのがいい。最近は印刷所に請け負わせて出しているところが多くなり、こういうシンプルな誌を手にすると手作りの料理にありついたように何かホッとしますよね。もともと同人誌は基本手作りなんですよね。
さて、巻頭言からまいりましょうか。「夏目漱石『現代日本の開花』『私の個人主義』(後藤克之さん)は「夏目漱石の文章は粋である」から始まる文章論ですよね。「文學の概念は自力で作り上げるより外に自分を救う道はない」ことから「自己本位」という四文字を発見する」そうなんですよね。自己本位とは新しい自己を発見すると意味でしょうか。書き手は人それぞれが自由な発想で書いてみることですよね。「人生は外発的ではなく、内発的でなければならない」ということも「自己本位」と関連するのではないかしら。「自分の文学の鉱脈、掘り当てたい」ですよね。そのために私たちは日夜努力をしているんですから。「巻頭言」は説得力、ありました。
詩「路地の角」(岬龍子さん)感覚的です。路地の角に出くわしたら何となく不気味。訳知り顔の野良(なまけもの)にせせら笑われそうな私。何かもう一行ありそうな予感がしました。
小説「十九歳・終章」(川崎彰さん)はやや冗長的。もっと文章は削っていいのでは?結局、何がいいたかったの?という読後感。たぶん100枚ほどの作品だけど、半分くらいに削ってはどうでしょうかね。このままでは「とりとめもないハナシ」が連綿と続いて終ってしまった感じですよね。そう、焦点がないのです。どこに焦点を持っていくのか、これがないので中途半端。それに変換ミスがいくつかありました。意味の取りようによってはまったく違ったものになるようで、そこが気になりました。筆力は十分お持ちのようですから今後に期待します。
「忘れじの色」(後藤克之さん)とは青春の色でしょうか。青春時代の六人との交友を一葉の写真からストーリーを組み立てたものでしょうが、登場人物が多すぎてまとまりがなくなっていますよね。つまり構成に無理があります。ですから読み手もこんがらがってしまいます。登場人物を三人ほどに縛ればよかったですね。「白く冷徹に言い放つ」「白い声」「銀色の声」「山吹色の吐息」「白い影」・・・この辺の(色の)表現はどうなのかな?もう少し的確な表現を使うことはできなかったでしょうか?イメージがピンときませんでした。作者には分かっているのでしょうが、読者に分からせてほしいですよね。それが普遍性というものではないでしょうか。五十嵐勉さんの「小説の書き方」にも小説には普遍性が要求される、それを満たすには書き手が客観性を持つように、と書かれてますよ。「自分本位」にも客観性を持つことは大事でしょうね。
いやいや、ハチャメチャな事を申してすみません。妄言多謝。
Re: 「絵合せ」発行 - ごとう
2026/01/26 (Mon) 14:43:28
いつも大変お世話になっております。
「絵合せ」第13号を講評いただき、ありがとうございます。講評いただき、同人の皆さんも書く糧となります。今後ともよろしくお願いいたします。
「海峡派」拝受 - hazanyosi
2026/01/19 (Mon) 11:23:15
北九州市唯一の文芸誌「海峡派」第165号を拝受しました。小説、詩、語り本、俳句、エッセー、評論と芸域も豊富です。二十一人の同人で年3回発行。着実に進化を遂げているって感じです。
今号の目玉は小説「保留音」(若窪美恵さん)ですね。コールセンターで働く派遣社員の三十歳、未婚女性の花梨の「漂っている」今の状況を丹念に描いた力作です。「保留音」とは電話のそれ。スマホ会社の乗り換えを阻止するとかのいわゆるお客様からの苦情処理するようなことを仕事にする職場なんですよね。インカムを顔にに当てて「感情を殺し、マニュアル通りの完璧な対応を心掛ける職業」なんだけど、人間は感情の動物だから相手によっては激しく感情が揺れ動く。「派遣という働き方は時間の融通が利いたり、人間関係のしがらみが少なかったりするメリット」もあるが「何よりも不安定だし、昇給も望めない」し「ボーナスとか退職金も」ないし、「結婚とか出産とか考えたら不安定」なのですよね。その職場で働く彼女らのその不安定感、もしくは悲哀感がよく表れていて心を揺さぶられます。いい作品ですね。新しい労働者文学ではないですかねえ。これ、労働者文学賞に応募すれば受賞しても不足はない作品だと思いますよ。
清張さんの作品にも「声」というのがありましたね。これは電話交換手のハナシでしたけど、相通ずるものを感じました。
もう一つ「めがねのしわざ」(都満州美さん)の随想に近い身辺小説も面白かったです。小生も白内障の手術をしてから遠近両用の眼鏡や老眼鏡が合わなくなって困っているところなので、この気持ちはよく理解できます。小生はいまだに対応できずに苦労しています(笑)。視力が弱っているせいでもありましょうか?


「全作家」拝受 - hazanyosi
2026/01/17 (Sat) 15:11:57
「全作家協会短編集第23巻」を拝受しました。ここには23編の作品が収められています。それぞれが30枚程度の作品でしょうか。全体で294ページに及ぶ大冊です。定価も2,200円と安くはないですね。知り合いの森田高志さん、有森信二さんも発表しています。それぞれ力作です。本間真琴さんの「無限軌道」に注目しました。無限軌道とはキャタピラーのことでしょうか。父親が元軍人で戦車の運転教官で、その父親が娘に車の運転免許を取得するように言いつけて夜にこっそりと自分の車で操作方法を教えるというハナシ。「戦争はいかん」というところは共鳴するけれど、時代背景がピンときません。父親が戦争体験者で、しかも戦車の教官だったとするならもう百歳人間ですよね。その老人が娘にやいのやいのとやかましく言って車の運転を指導するわけです。とするならば時代はもう五十年ほど前のハナシではないですかね。少なくとも現在のハナシではない。父親の元気が良すぎます。そういう説明はありませんので読む方は時代錯誤をしてしまいますよね。書いた本人も錯誤しているのではないでしょうか。作者はまだ若い人のようです。そこまで神経が行き届かなかったのでしょう。創りとしては面白いのです。タイトルも父親の性格も表現していていいですよね。惜しいと思いました。
「文芸思潮」 - hazanyosi
2025/12/31 (Wed) 19:50:06
「文芸思潮」第98号が届きました。今号は第18回「銀華文学賞」や第6回「文芸思潮新人賞」の発表がありました。「銀華文学賞」では二編が最優秀賞を受賞しています。小生は「蛇の仮定法」(坂本崇さん)よりも「雌伏同盟」(泉陽子さん)の方が面白く、好きです。宮川行志さんの「ネクタイ」が佳作に入っていました。また、「絵合せ」同人の川埜邊慎二さんの「波乱満帆」が入選となっています。川埜邊さんは初挑戦です。次回も頑張ってください。
また同人雑誌評(評者・南崎理沙さん)では後藤克之さんの「紙一重」(絵合せ12号)が好意的に評されていました。あと一歩ですね。
2025年もいよいよ最後となりました。皆様、どうぞ良いお年を迎えください。来年もまたよろしくお願いします。
「海」拝受 - hazanyosi
2025/12/22 (Mon) 20:56:03
「海」第102号を拝受しました。充実していますね。
今号は井本元義さんの「ルーアンの復讐」が再掲載されています。この作品は第19回まほろば賞を受賞した作品です。読み応えがありました。迫力がありました。一冊の単行本にしてもいいくらいの内容ですね。そうしたら直木賞ものではなかったでしょうか。今の直木賞(芥川賞もそうですが)読みたいと言う気持ちが起こらないものですからね。同人誌の方が興味深い作品が芽生えつつありますよ。井本さんは「トッカータとフーガ」で第9回のまほろば賞も受賞していますよね。実力派といってもいいのではないですか。小生としては「ルーアンの復讐」の方がよかったと思っています。この作品は5回書き直してそうです。確か諫早の芥川賞作家の野呂邦暢さんも5回書き直すと言われたのを聞いた事があります。100枚の原稿だと500枚書くことになりますよね。今はパソコンがあるから割と楽になったでしょうが、野呂さんの場合は手書きだったですからね、大変だったでしょう。それくらいしないと賞にはありつけないのですよね。小生もへたばっている場合ではないのだ!
先日は救急車に運ばれて病院に行きました。寒気はするし、熱は出るし、吐き気はするし、もしかしたら新型コロナかと思ったのですが、コロナもインフルエンザも陰性、更に調べてもらったら脱水症でした。点滴をしっかり受けて深夜に帰宅しました。因みに救急車に乗ったのは初体験でした。いやいやこういう体験はしないに越したことはないですが助かりました。その後に体験したのは筋力の衰えでした。これはまたいつの日にか報告するとして、小生の老齢化はどんどん進んでいるということです。早く次の作品を手掛けたいものです。