「後藤克之作品集 第一巻」を頂戴いたしました。これまで同人誌「絵合せ」に発表してきた小説、随筆、詩、文学論をまとめたものです。読む返してみるとどれも素晴らしい作品ですね。中でも小説「モッテコーイ」は短いセンテンスの長崎の「祭」の迫力ある雰囲気を描いています。「神輿」を担ぐ男たちの汗や体臭がダイレクトに伝わってくる作品です。間もなく夏祭りが各地で行われますよね。小生は「神輿」を担いだ経験はありませんが、あれ、すごい経験になるのですってね。「祭」って確かに人を酔わせるところがあります。ただの「アソビコト」ではないのですよね。博多でも「山笠」がありますが、「山笠があるけん博多たい」って言われるほど地域と人が一体になって熱狂しますよね。独特の雰囲気を感じます。その雰囲気が「モッテコイ」からも伝わってきます。作者もきっと「神輿」を担いだ経験があるのでしょうね。「モッテコイ」を含めて小説は13篇収録されていますが、どれも派手さはありませんが地味ながら教科書のように基本に忠実に描かれています。これに満足せずにさらの殻を破る努力を積み重ねてゆけば日本文学に新しい「後藤ワールド」がお目見えしてくるのではないかと期待しています。
「後藤克之集」は定価1,1000円+送料400円でお求めできます。電話(またはFAX)092・834・7871へご連絡下さい。メールは→ gotokatyu24@gmail.com