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「季刊午前」拝受

1:hazanyosi :

2024/04/17 (Wed) 21:55:21

https://bbs11.fc2.com//bbs/img/_893200/893156/full/893156_1713358521.jpg 「季刊午前」第63号を拝受しました。
吉貝甚蔵さんの評論「小説が『私』を描くとき」が素晴らしいですね。「私小説私論」ということですが、「私小説」ってほんとうにあるのでしょうか? 
「私」のことを書いているようでも「私」ではないのですよね。実作者の立場からいうともう一人の別の「私」なんです。自分史だってそうだと思いますよ。そのまんま「私」が書けます? 小生は随分前に自分史の講座を持たされたことがあったのです。で、自分史とは何か、を考えてみたのでしたが、自分をそのまんま表現するということの難しさをつくづ感じさせられました。自分を裸にするということは難しいですよ。受講生方にも書いてもらったのですが、自分史ならぬ「自慢史」が多かったですよ。どうしても自分を美化しょうとする気持が働くのですよね。「私小説」も同じようなことが考えられると思うのです。脚色は避けられないと思うのですが、いかがなもでしょうか。
小生も自分のことはこれまでの作品に書いていますが
自分のことを書いたつもりでも自分ではないのですよね。別の自分に脚色されていて、まあそれが小説といえば小説でしょうけれども「私小説」とは言い難いですね。その辺はどうだっていいのですけど、区分けしたがる輩も多いのですよね。まあしかし、そういう読み方もあるのだということも知って、逆に感心しました。文芸評論としてh面白いし、労作ですね。
小説では中川由記子さんの「笑え笑えと猫が言う」が軽い茶話作品だけど楽しく読めました。西田宣子さんの「ビオラの挑戦」もよかったですね。この人の作品は安定していますね。同じ作者は「嵐のあとで」というエッセイも書いていました。これはコロナ奮戦記ですね。今は余り騒がなくなりましたが、やはり酷かったのですね。作者は夫婦で罹患したそうです。下火になったとは言え、まだまだ安心はできませね。リアリティーがありました。
かつて同人の潮田征一郎さんがお亡くなりになったことが報じられていました。小生も年賀状でお付き合いをさせていただいていました。ご冥福をお祈りします。

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