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「正義の行方」読む - hazanyosi
2024/04/14 (Sun) 11:14:18
「正義の行方」(木寺一孝著)を読みました。これは福岡・飯塚市で2女児が拉致され、山中に遺体が遺棄された「飯塚事件」と言われた三十年前の事件。犯人とされた久間三千年は本当に犯人なのか? 最後まで自白もなく、状況証拠とされるものだけで逮捕、裁判は終わり、死刑判決後わずか2年後に処刑されています。これが西日本新聞で連載された頃から小生も冤罪じゃないかという気がして関心をもっていました。
この本を読んでも矛盾だらけ。久間という男を強引に犯人に結び付けて事件を終わらせたい何かが動いていたとしか思えないものを感じます。
この時の福岡県警捜査一課長の山方泰輔という人物は小生の知り合いです。で言うか、中学生の頃の小生より三つ先輩なんです。彼も走っていましたので、先輩としてよく中学校のグランドに出向いて来てくれていました。夏休みには夕方遅くまで伴走してくれいろいろご指導いただいたものでした。高校は小生とは違っていましたが彼が福岡県警に入られたことは知っていました。が、まさか課長にまで出世されるとは(失礼ながら)思いもしませんでした。普通ですととても課長どころか係長にもなれていない、とは同僚の話。よほど何か功績が彼を出世に導いたのでしょうか。
それはともかくとして、どうも彼の功績?がこの飯塚事件もデッチ上げたような気がしてならないのです。この本を読んでも彼の言動が気になりました。すでに定年しているのですが、もしも冤罪になったら彼の捜査活動は問題にされることでしょう。これは単なる小生の一個人としての呟きです。何の証拠がある訳ではありません。再審請求に向けて弁護団は準備中のようですが、死刑執行後の再審はこれまでにないそうですね。むつかしいと言うことですが、正義はいくつもある訳ではありませんよね。正義は一つ。松本清張さんが生きていたらこの正義の行方を深く追及してくれただろうに、と嘆いています。(もちろん小生自身の筆力のなさを嘆いた上のことです)
飯塚事件、とにかく疑惑の多さが目立ちます。にも拘わらず判決後2年で処刑ということに驚きます。怖いですね。真犯人がもしいるとしたら、どんな心境でしょうね。そしてどんな人間なんでしょうか。こちらも気になります。見守ってゆきたいと思います。